さて、再三「基礎的な能力の使用機会が少ない」と言っているレデプロイ(以下【移】)ですが、ここからは、さらにレアな使い方について触れていきます。
(3)マイティ系カードの配置転換と勝利宣言保留について
軍隊カード以外に、【王(帝)】【騎】【盾】といったオールマイティ系の戦術カードも配置転換させることが可能です。なお、【霧】や【沼】を配置転換させることはできません。
その際、通常通りの戦術カードの使用回数制限は適応されますので、マイティ系戦術カード+【移】の2回分の使用権利が必要となります。
即ち、『相手が戦術カードを使用した』時でなければ、マイティ系戦術カードを配置転換させることは出来ません。
しかしながら、上記の制限をクリアした場合には『マイティ系戦術カードを、2列に対して効かせる』ことが可能なため、非常に強力な手段となります。
●盤面3
下陣が(8)に【帝(dar)】を投入して、ナッツであるSFを完成させました。
次ターンになると下陣に勝利宣言されてしまうため、上陣は自分の番で手札に余っていた p1 を(8)列にディスカードします。
さて、ここで重要なのが『宣言保留』と言う考え方です。
上陣は手札の不要カードの p1 を処理したため、(8)列はブタ(合計値13)になっています。下陣はナッツのSFが完成しており、いつでも(8)列を勝利宣言して確保することが可能な状態です。
勝利宣言を行なった場合、その列は凍結され戦術カードを含めた一切のプレーが禁止されます。
相手からの戦術カードによる介入もされないため、【帝(dar)】が【逃(des)】で殺される心配もなくなりますが、【帝】を【移】で配置転換することも出来なくなります。
そこで、勝利宣言可能な状態にある列に対して敢えて宣言を行なわず、後からその列にプレイしてあるカードの再利用を狙うのが『宣言保留』です。
ただし、そこには相手側からの戦術カードによる介入の危険性が伴うことになります。例として、【逃】で【帝】が殺された場合を考えてみます。【帝】が除去されると、下陣の(8)列には b3 と b5 が残ります。
ここから、b4 を引き入れれば ナッツのSF、青色の軍隊カードならフラッシュ、何色でも4の数値の軍隊カードを引けばストレートが完成して上陣を上回ります。
それどころか、6以上の数値の軍隊カードでブタ(合計値14)を完成させても勝つことが可能です。
よって、【帝】が殺されたとしても下陣が(8)列に勝利する可能性はかなり高いと言えるでしょう。
また、【移】によって【帝】を他の列に配置転換させて場合にも、同様の考え方が適応されます。
なお、このケースでは上陣が(8)列に p1 を処理しており、完成役がブタ(合計値13)になっています。
もし、p1 の代わりに b6 がプレイされナッツである6の3Cが完成されていれば、下陣はフラッシュやストレートでは勝利することが出来ませんでした。
負け列に手札の不要カードを捨てる場合にも、安易な処理をしてしまうと、そのことの裏をかかれるケースが出てきます。
次回は、その辺りについて触れていくことにします。
つづく・・・