メカダリウスのバトルライン日記

2人用カードゲーム『バトルライン』に関するブログです。

ツイッターで、バトルラインのことを呟いています。 https://twitter.com/BattleLine_Kniz

場のナッツを“仕込む”

元はポーカー用語(?)のナッツですが、ポーカー用語集で確認したところ 
『与えられた状況の元での最強の手』との解説がありました。 

バトルラインの場合では、 
 ・列のナッツ = 『(その列の)最強の手』 
 ・場のナッツ = 『(勝利宣言が出来る)最強の手』 
の2つの解釈があります。 

さて、場のナッツを完成させた場合、前述したように「勝利宣言」を行なうことによって、その列へのプレイを制限できるようになります。 
すなわち、その列への戦術カードでの介入や、ディスカード(捨てカード)が行なえなくなります。 
相手のフィールドに1枚もしくは0枚のカードしかプレイされていない場合には、ナッツを完成させて「勝利宣言」を行なうことによって相手は1枚分のディスカードしか出来ませんから、その結果として、1枚ないし2枚分のプレイ領域を相手から削ることができます。 


●盤面1 



2列において、上陣の列のナッツは y789 であり、直前のドローで y9 を入手することができました。 
しかしながら、y789 を完成させたとしても、g89T ならびに b89T の不在証明がされていないため場のナッツを主張することができず、「勝利宣言」をすることができません。 
なお、手札に、gT と b9 があるので、実際には y789 が場のナッツになっています。 

下陣は、g1 を1列にプレイしました。 


●盤面2 



ここで、盤面の状況を確認してみます。 
上陣が3列を獲得して、2列も場のナッツを完成させることの出来る状態です。 
ここから更に、1列ないしは4列を確保することができれば、123(234)列での3点突破で勝利することができます。 

ちなみに、1列は上陣のナッツが b567 で周辺のカードの全てがアクティブな(晒されていない)状態です。しかも、手札の b3 と alx により、強引に勝ちに行くことも狙えます。 
4列は、相手のナッツが 6の3C であるため、g89T でも Tの3C でも勝つことが可能です。 

ここで、y9 を場のナッツとしてプレイするために、g89T ならびに b89T の不在証明をしていくことになります。 

まずは、自陣の3点突破の狙いもあるため、4列へ gT をプレイします。b9 でなくて gT をプレイする理由は、後から g8(9) がドローできなくても rT をプレイして Tの3C も狙うことができ、受けが広いためです。 

なお、この状況では【霧】さえ引いてしまえば4列を奪取して3点突破勝ちとなるため、私的にはドローは戦術カードの一択です。(結果は、alx) 

下陣は、g2 を1列にプレイしました。 


●盤面3 



さて、2列の y789 が場のナッツになるのであれば、8列の o789 にも 
同じことが言えます。b9 は8列にブツけることによって、b89T の含みを残し、下陣の「場のナッツ化(勝利宣言)」を遅らせる狙いです。 

ドローは、山札が枯れるまで戦術カードです。(結果は、sct) 

下陣は、g3 を1列にプレイしました。 


●盤面4 



gT と b9 を盤面に晒したことで、2列での「g89T ならびに b89T の不在証明」すなわち y789 を場のナッツにする“仕込み”が終わりました。y9 を2列にプレイします。 
下陣は、自陣のフィールドに1枚分のディスカードしかすることが出来ず、2枚分のプレイ領域が削られます。 
なお、ドローは、darでした。 


 ところが!ここで、下陣からのカウンターパンチが入ります。 

通常、ディスカードするカードは今後のプレイに役に立たない(孤立した数字の小さい)カードが選ばれることが多いのですが、今回、下陣は手札に【霧】があるのにも関わらず、r4 ではなく bT を捨てています。 
これは、8列の o789 を場のナッツにする“仕込み”となっているのですが、下陣は789列での3点突破の狙いがあり、その際に8列の「勝利宣言」に遅れが出ないようにしているのです。 


このように、列のナッツを完成させるキーカードを入手した場合でも、すぐにプレイするのではなく、場のナッツになるように“仕込む”ことが有効になるケースは多々ありますので、そんな場面に出くわした時には、一度狙ってみてはいかがでしょうか。